2016年2月29日月曜日

39ありがとう味噌仕込みの会 2016/2/27





毎年恒例の「39ありがとう味噌仕込みの会」。今年は2月27日土曜日に開催しました!

過去に一度だけ大雪に見舞われましたが、それ以外はずっと晴れ!岡村くん曰く「天才岡村に不可能はない!」そうで、毎年晴れさせているんだとか(笑)

今年も定員いっぱい、大人も子供もワイワイ言いながら仕込みました(*^o^*)


 
まずは麹。岡村くんの田んぼには稲に「稲麹(いなこうじ)」と呼ばれる天然の麹菌がつきます。それを見せてもらうのも麹の原点を知る意味で楽しみのひとつ。オガクロが取り扱っている天然酵母パンの「カルナー」さんもこの稲麹を使って酵母をおこしていたりします。
 
岡村くんもこの稲麹から麹菌をとりたいという夢はあるのですが、それはなかなか難しいようです。でも岡村君ならそのうちやると思いますので楽しみにとっておきましょう!
 
最初の作業は麹をほぐして塩を入れ、手を摺り合わせるようにして混ぜ合わせていく「塩切り」という作業。子供もこの作業が大好き。
 
 
 
麹が陽の光りに照らされて輝いているように見えます。
 
 
この塩切りの作業はお醤油仕込みにもあるのですが、これを丁寧にすることで発酵の安定感が増すのではないかと思います。ちなみに醤油の麹は緑色です。
 
さて、みんなが塩切りの作業にかかっている間に、大きなカマドでは大豆が蒸されています。


 
ありがとう味噌の特徴はこの鉄釜と巨大なセイロ、そして薪の火で一気に大豆を蒸しあげること。薪の火力はガスコンロなどと比べ物になりませんし、セイロが適度に蒸気を逃がしてくれるためか、ふっくら柔らかく蒸しあがります。
 
この蒸しあがったばかりの大豆の美味しいことと言ったら!
みんなもう作業そっちのけで味見しまくります(笑)しまいにはベジタブルパークのサニーレタスに大根と人参のスライスにレモンをかけたサラダをまいて、この大豆をタップリのせて食べる食べる!

 
 
「こらー!味噌の大豆が減る!」とは言わず、存分に味わってもらうのがオガクロのやり方。でもちょっと心配になるぐらいみんな食べ続けてました・・・。
 
 
そしてもうひとつ忘れてはいけないのがこの金色のスープ!大豆を蒸す鉄釜にたまったこのスープに大豆のエキスが凝縮されています。これを大豆を緩めるときにすこし使い、残りは今日はお味噌汁に。鉄釜で煮詰めてあるから鉄分も豊富。絶対美味しい。
 
そしてわろうだのイベントの名物にもなりつつあるのが大きなセイロに、オガクロがお世話になっている農家さんたちの野菜をタップリ入れて蒸した「蒸し野菜」!
  

普段あまり野菜を食べないという子供が夢中で食べ始めたりして、親が驚くということもしばしばあります(笑)
 
野菜が蒸しあがり、お米が炊けたらみなさんお待ちかねのお昼ご飯!
というか、ここまで味噌仕込みの話より食べる話のほうが断然多いですねー。
でもちゃんと全てにおいて「味噌」をテーマにしているんです。
 
そのうちのひとつがこれ。


お味噌の食べ比べです。
今年は3年味噌、2年味噌、1年味噌、酒粕味噌、白味噌、即席ゆず味噌とありがとんぼのお味噌ばかりでそろえてみました。そして下の写真がウワサの?「味噌パレット」。
 

この味噌をそれぞれ合わせてみて自分好みのあわせ方を見つけてもらいます。今回はちょっと段取りが悪くて、みなさんに味噌パレットを作ってもらえなかったのが残念!3月の「合わせるのがミソ!の会」では必ずしてもらいます。
 
お米も薪の火と鉄の羽釜で炊きます。
お米はもちろんありがとんぼ農園の自然栽培ササニシキとイロイロ米。
今年は炭を起こして焼きおむすびもできるようにしました。

 
この焼きおむすびに酒粕味噌をぬって食べましたが、言葉にならないぐらい美味しかった・・・。
「腹の皮がつっぱるとまぶたが緩む」とは良くいったもので、食べ終わるころにはみんな満足してしまって眠そう・・・。いやいやこれから大事な作業が残ってますよ!起きてくださーい!
 
まずは蒸した大豆を樹の臼に移して、味噌専用の重い杵でつぶしてなめらかにしていきます。

 
この作業がかなりの重労働。この作業を毎日繰り返している岡村くんはライザップどころの騒ぎじゃないと思います。みんなフィットネスに行くのをやめて味噌を仕込んだらいいのに、と思ったりもします。
 
つぶした大豆に午前中に塩切りしておいた麹を混ぜます。

 
そしてペタペタ丸めて、

 
容器に詰めてできあがり。
容器はできれば温度変化の少ない陶器のものなどをお勧めするのですが、重いのでなかなか持ってこれません。その場合はタッパーやジップロックに入れて持ち帰ってもらい、自宅で詰めなおしてもらうのが良いと思います。
 
最後はフタに酒粕を塗っていきます。できあがりはまるでチーズケーキのよう。とても綺麗です。

 
この酒粕もオガクロもお世話になっている出石町のてらだ農園さんのお米。1から10まですべてにこだわりとつながりと愛情のつまったお味噌です。この状態で寝かせて半年くらいたてば食べはじめることができると思います。
 
ただ保存の環境にもよりますが、できれば1年ぐらい寝かした方が美味しいですね。一番おいしいと思うのは2年以上寝かしたもの。また3年寝かしたものは塩と甘さがちょうど平行線になっている印象で、香りがとても良くなります。それぞれお好みの熟成具合を見つけてくださいね。

ありがとう味噌仕込みは毎年お申し込みが多くて、たくさんお断りしなければならず本当に申し訳ないと思っています。ただみなさんにちゃんと関わってもらいながら学び楽しんでいただける最大として10家族30人までとさせていただいています。
 
 
 
来年は2回開催する予定にしていますのでホームページをチェックしていてくださいね。
 
オーガニッククロッシング
出口晴久