2015年6月29日月曜日

「かまどdeごはん」食べるを見つめる日

「かまどdeごはん」 食べるを見つめる日


6月27日(土)に第一回目の「かまどdeごはん」食べるを見つめる日、を開催しました。

薪と鉄釜を使い、かまどでごはんを炊いて、オガクロがお世話になっている農家さんたちが育ててくれた野菜も一緒に、みんなで楽しく美味しくいただく、というとてもシンプルな取り組みです。

でも、とてもシンプルな「食べる」ということの向こう側に広がる世界は意外と複雑です。
身近に食べるものが溢れている(ように感じる)この時代に本当の意味で「食べる」ことの意味が変わってきているように思います。

コンビ二やス-パーなどで調理されたできあがった食べ物が大量に販売されている一方で食べている以上に食べるものを捨てている一方で、食べることができずに亡くなってしまう人がいるのはどういうことなんだろう?などの食の向こう側も含めて「食べる」ということの原点に立ち返ってみてみんなで一緒に考えてみようという取り組みです。

そしてオガクロが野菜をお届けしている、食べることのできない子どもたちに大阪子どもの貧困アクションが主催している「CPAO食堂」のことも知ってほしい・・・。

じゃあどこから考えていこうか・・・そうだ!薪でごはんを炊くことからはじめてみよう!
そこから何か見えてくるんじゃないか?ということで「かまどdeごはん」につながっていきました。

 
 まずはごはんを炊くための薪の準備。
山に薪を集めに行くところまではいきませんが、ホゾ組で家を建てている大工さんからいただいた建築の端材を薪にしてかまどでこはんを炊きます。うちの子も重たい斧でかなりの量の薪を割ってくれました。でもちょっとあぶなっかしい・・・。
 
ちゃんとした大工さんの材はしっかり乾燥しているので燃えやすいし、防腐剤などを使っていないので異臭もしません。これが新建材や合板などだと燃やしたときに異臭がして目やのど、鼻などが痛くなります。
 
ここもひとつお話したのは、昔ながらの家は分解してすべて家で燃やすことができるんですよね。でもいまの家は接着剤や合板、プラスティック素材などを多用しているので家で燃やすと大変なことになります。そのためにそういう素材はどこかで燃やされたり、どこかに埋め立てられたりしているわけです。
 
新しい素材はとても便利ですが、そういう側面があることを意識しながら日々暮らすことも大事かなとおもいます。
 
話がそれたように感じますが「薪でごはんを炊いて食べる」ということをだけでそういうことまで感覚を広げることができるんだと思います。毎日薪でごはんを炊くかというとそうではありませんが、知っているか知っていないか、というのはとても大きな違いだと思います。
 
 
 いつもイベントで使っているわろうだのかまど。左は大鍋用、右はごはん用。本格的なものではなく、単にレンガを積み上げただけのものです。
 
薪でごはんを炊く、と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、鍋とかまどさえあればどんな形でも炊くことができます。もちろんこのようにレンガを積み上げてもよいし、ブロックが三つあればかまどになります。それもなければ土を掘ってその上に鍋をのせても良いし、石を積み上げてつくってももちろんダイジョウブ。要は薪を入れるスペースと鍋があれば炊けるわけです。なんとかなる!という感覚が大事で、これがないとできないってことはないんですねー。
 
この感覚は災害のときなどにきっと役に立つはず。なので大人だけでなく、子どもたちには特に知っておいてほしいなーと思います。僕も旅のときにとても役に立ちました。
 
 
ごはんはわりがとんぼ農園のササニシキを使いました。
ササニシキは古くから栽培されている品種で、コシヒカリのようなモチモチ感やネバリなどはありませんが、さっぱりとした甘さとしっかりした歯ごたえのあるおいしいお米です。僕はコシヒカリは甘すぎるなーと思うので、ササニシキがおいしく感じます。
 
玄米だと炊きにくいのでその日の朝に精米して浸水しています。
お米を炊くポイントは「お米は乾物」であるということをしっかり意識すること。乾物だから豆と同じように水で戻す必要があるんですね。この浸水を怠るとおいしいごはんが炊けません。
 
水を入れるのもメジャーなどは使わずに手を入れて自分の感覚で覚えておきます。1回覚えてしまえばメジャーで計らなくても上手に炊くことができます。なのでお米が何合か分からなくても炊けてしまいます。



 今回はいま八百屋に並んでいる野菜をたっぷりつかって蒸し野菜をしました!上に乗っているのはイチジクの葉っぱ。野菜にすこーし果物の風味が移って、これはこれで美味しい。

ごはんとおかずが出来上がるころには、大人も子どももお腹グーグー・・・。いただきまーすの合図と同時にすごい勢いで食べてしまいました(笑)それにしてもみんなで作ってみんなでいただくごはんはやっぱり美味しい!

ごはんは1人1合のつもりで炊きましたが、まったくたりませんでした・・・。ということは1人1合半~2合ぐらい炊くことになりますね。みなさんいつもの倍ぐらいのごはんを食べているんじゃないかな?かまどで炊いたごはんの魅力ですね!

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 食べ終わったあとはこどもたちはそれぞれ遊び、大人はこの日ドネーションを募っていたCPAO食堂のことや、子どもの貧困のことを中心に話合いました。子どもの貧困をはじめ、虐待やネグレクトなども含め、いまの時代におきている問題はいまつくられたものではなく、もっとずっと根が深く、世代をまたいで生まれてきた問題なのではないか、大人がこどもに介入しすぎて自立して生きていく力や経験が不足しているのではないか、など幅広い意見が聞かれました。

そしてそういう問題の根っこは同じようなところにあって、バラバラに見えてすべて共通しているのではないか、という具合に話が進みました。そしてそういう問題を解決するためにも「食べること」「食べられること」はとても重要なのではないか、だからやっぱり、みんなで美味しい食事を囲もう!と分かったような分からないような結論に達しました。

でも、こういう問題はすぐに解決できるようなものでないので、できるだけみんなで考えていく機会を持つことも重要だと感じました。「かまどdeごはん」はできるだけ継続的に開催していきたいと思いますので、よければ気軽にご参加ください。

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今回の「かまどdeごはん」のCPAO食堂へのドネーションは合計で3863円集まりました。

この金額があればこの日みなさんでいただいたぐらいの食材をCPAO食堂に届けることができます。この日みんなで楽しく囲んだ食事が、こんどはCPAO食堂で生まれたらいいなと思っています!ありがとうございました。

CPAO食堂の詳しい情報はこちらのホームページからご覧下さい。

今後、かまどdeごはんのドネーションは子どもの食を見つめて活動している団体などへ野菜を届ける費用にあてさせていただこうと思います。また、以前より積み立ててきているどんこまつりやオーガニッククロッシングの野菜を届ける活動への寄付金も今回のドネーションと合算させていただく形で、野菜を届ける活動を継続していきたいと思います。

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さて、かまどdeごはんのあと、希望者はかまどdeごはんにも参加してくれていた能勢のけせら畑の畑の開放日に向かいました。これがまたとても素晴らしいものでした!!

下の「けせら畑の開放日」の記事に続きます↓ ↓ ↓



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